眠りについたこの街が、30年以上の時を経て今甦る。

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●第十回

増本充男(ますもと・みつお)
福岡金文堂 イオン唐津店

ついに完結!

第十回刊行を楽しみに待っていたこのシリーズもとうとう最終巻を迎えた。

私はこれまで、北方謙三作品は歴史時代ものばかり読んでいた。他のジャンルの作品も読んでみようと思いつつも、何から読めばいいかわからず、正直今までは後回しにしていたが、このシリーズの復刊を機に初めて彼のハードボイルド作品に手を出した。読み始めてからはすぐにハマってしまい、次の巻が待ち遠しくてたまらなくなった。

なぜこんなにもハマってしまったのか? それは時代や舞台設定に関係なく、北方謙三の描く男たちが、どの小説でも変わらず格好良く魅力的だからだ。

私のように「北方謙三は好きだが、歴史時代小説しか読んでこなかった」という人も少なからずいるかもしれない。そういう読者にこそ、是非とも「ブラディ・ドール」シリーズをおすすめしたい。とにかく、読まないのはもったいないのである。

今作、シリーズ十巻目となる『ふたたびの、荒野』の語り手は、第一巻『さらば、荒野』と同じく「ブラディ・ドール」の中心人物、川中良一。宿敵、大河内との決着をつける今作。やはり倒すためには川中とキドニーの協力が必要不可欠である。お互いを認め合いながらも距離を置いていた二人がついにタッグを組み、協力して立ち向かう。多くは語らずとも、互いの気持ちを理解し合う二人の間にある「信頼」「友情」が浮かび上がるのが非常に良く、とにかくシビれた!!

あと個人的な話だが、私が一番好きなキャラクターである藤木の名前がたくさん出てきたことも嬉しかった。

冒頭にこの第十巻を最終巻と書いたが、以前角川文庫から出ていた「約束の街」シリーズが、嬉しいことにハルキ文庫から「ブラディ・ドール」の十一巻以降として新たに復刊し、今後も続くらしいので、これからもこのシリーズから目が離せず楽しみが増えた。

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