まだ雪が残る神戸・ポートアイランドで銃声が響いた。その瞬間、十五歳の私の目の前で、親友のユキは、すべてを失ってしまった。母親を銃で撃たれ、父親と妹を轢き殺されたのだ。そしてユキは心を閉ざした。誰もが暴力団の抗争に巻き込まれた不幸な家族と憐れんだ。でも、私は、そして四人の仲間は、ユキから言葉を奪ったヤツを許せなかった・・・。十六歳を迎える高校生が復讐を遂げようとしたものは、大人たちが避けつづけた闇なのか?!「サントリーミステリー大賞」で鮮烈なデビューを飾った著者が描く、書き下ろしミステリー。
- 推理・ミステリー・サスペンス
- 新書判
- 240P
- 489456-267-7