我が子が殺人を?父の執念の追跡が始まる。「僕恐喝されている」−夕刊桜報道記者・大澤一朗は自分の耳を疑った。一人息子の譲が、名門私立高校の四人組から強請をうけているというのだ。四人組のリーダー的存在である若村祐樹宅へ向かった二人だったが、待っていたのは無惨な姿に変わり果てた祐樹の死体だった。警察の容疑の目が譲に向けられる中、息子の無実を確信する大澤は、祐樹の仲間三人や、譲の恋人・麗奈と接触、事件の裏側を探るのだったが、そこに浮かび上がってきたのは、若者たちを翻弄する、大人たちの醜い世界だった−。親子・友人・学校・社会・・・歪みきった関係に苦悩する者たちの姿を描く長編ミステリー。
- 推理・ミステリー・サスペンス
- 新書判
- 264P
- 489456-270-7