二年前に、経営していた町工場が倒産し、多額の負債を抱えた弥島は、妻と娘のために離婚し、取り立てから逃れるために、一人焦燥と絶望の日々を送っていた。そんなある日、弥島のところへ義妹から連絡があり、妻と娘が重体であることを知らされる。弥島が病院に駆けつけた時には、すでに二人は死んでいた。警察から事故がひき逃げであることを告げられた弥島は、不審な点が多いことに気づき、一人、事件の真相を知るべく乗り出すのだが・・・。全篇に漂う緊張感と、鮮烈なセンチメンタリズムで描く、長編ハードサスペンスの傑作!
- 推理・ミステリー・サスペンス
- 新書判
- 224P
- 489456-225-1