パチンコ店の駐車場に遺棄された死体は、両手を縛られたうえ、撲殺されるという酷たらしいものだった。事件の捜査にあたった沖縄県警の鑑識課員、島袋俊は、この事件の手がかりを追っていくうちに、同様の殺され方をしている過去の事件へとたどりつく。そしてその線上に浮かんできたのは、自分の過去と現在をつなぐひとの影だった。母の自殺。自分を捨てた父。自分を愛し、親がわりになってくれた叔父と叔母の秘密。みずからの危うさを振り払うかのように疾走する孤独な魂を待ち受けていたのは。沖縄の灼けつくような渇きを描き切った、沖縄のミステリーが遂に登場!
- 推理・ミステリー・サスペンス
- 新書判
- 304P
- 489456-243-X