奈美は雑木林で、ひよこの生き埋めを見つけた。駆けつけた消防署員が掘り下げたところ、男の死体が……。被害者は大物総会屋の税所重信と判明。政財界および関係者に大きな衝撃が走り、棟居刑事は警察の威信にかけ、捜査に乗り出す。すると、夏の終わりに熱海の海水浴場で偶然出会った六人が、次々と捜査線上に浮上してきた。発見者の少女・奈美、二十代半ばの婀娜っぽい女と小指が欠けた男、中年の知的な男性……。行きずりの七人の悲劇を描く感動の長篇推理。
- 推理・ミステリー・サスペンス
- 新書判
- 216P
- 489456-204-9