山縣龍二は八年前、街の権力抗争に巻き込まれ、故郷を捨てて、一人東京へ逃れた。だがそこで彼を暖かく受け入れてくれた人々もまた、龍二と出会ったがゆえに、つぎつぎと不条理に殺されていく。《俺の身体に流れている忌まわしい血のせいなのか?》背中に消えることのない証しを刻み、自ら修羅の道を選ぶ龍二。そんなある日、新聞で龍二の父親が街の権力者−北条を殺したことを知り、再び故郷を訪れることになる。やくざの殺しの依頼を請け負う暗殺者として……。前作『桜と龍』をはるかに凌ぐ迫力で贈る、渾身の書き下ろし!
- 推理・ミステリー・サスペンス
- 新書判
- 324P
- 489456-202-2