少年にとって普通に生きることは何よりも難しいことだった──ブラジル日系二世、津田沼・ロナウド・譲二・セルゲータは、4年前、17歳の時に、単身、父親の故国である日本へやってきた。全く日本語が分からないまま日本へ来た譲二は、様々な職を経て、現在、大阪の天下茶屋にある、小さな工務店で現場作業員として雇われている。独学だったため、日常会話程度しか話せない譲二には、友達もなく、仕事が終わるとまっすぐアパートへ帰り、一人、サッカーボールを蹴るという孤独な生活を送ってきた。そんなある日、譲二は公園で花子という少女と出会う。日本へきて初めての胸のときめき。しかし、幸福の時はあっけなく去ってしまう。工務店の社長の弟である健太というチンピラによって金をせびられ、酒、女、クスリの味を覚えさせられてしまう。孤独と絶望の中で、もがき続ける譲二の心に、希望の光が灯る日は、果たしてくるのか?──気鋭の作家が書き下ろしで贈る感動巨篇!
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それでも空は晴れていて

