血飛沫が飛んだ。ヌメリの手首が、断ち斬られ、虚空に撥ねたのだ。腕の先から夥しい血を噴き出しながら、ヌメリが早瀬の中に倒れた。勘兵衛は流れに飲まれて行くヌメリを視野から捨て、泥目を探した。鉄幹の刃を受け損ねた傷で、泥目は血達磨になっていた。「加勢致すぞ」勘兵衛が水を蹴立てて走った。勘兵衛に気付いた鉄幹は、ヌメリが敗れたことを即座に悟った。(これまでか……)かつて身に受けた覚えのない敗北感だった。《かまきり》が名もない七ツ家ごときに敗れるのか。(本文より)武田の暗殺部隊《かまきり》と山の者の集団《七ツ家》との死闘が、今、始まる!
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血路 南稜七ツ家秘録

