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札差市三郎の女房

書籍情報 札差市三郎の女房

千野隆司

単行本

¥2,310(税込)

発売日:2000/06/10

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バブルさながらの爛熟期を迎えていた田沼時代の江戸では、幕府の慢性的な財政危機、武士の借金漬け生活、賄賂や汚職が日常化していた。幕藩体制の立て直しに乗り出した松平定信は、寛政元年、「棄捐令」を発し、武士が俸祿米を担保に札差(金融業者)から借りている借金の返済義務を免除した。わが世の春を謳歌していた札差は潰滅的な打撃を受け、辛うじて生き延びた札差も、冬の時代を生きることとなる。そんな時代のなかで、金融業者としての矜持を持って生きようとする札差、上総屋市三郎は、ある雪の日、ひょんなことから、侍に襲われかけた女を助ける。綾乃という、その女は、札差への借金で身動きがとれなくなった下級武士の娘で、なかば人身御供のような形で、有力な旗本、坂東志摩守の妻となったが、夫のあまりに非道な扱いに耐えかね、屋敷を逃げ出してきたのだった。武士を顧客とする札差にとって、危険きわまりない綾乃の存在。しかし、市三郎は綾乃をかくまう。上総屋の主人である市三郎、番頭の勘兵衛、手代の錠吉や喜助、乙助に囲まれ、次第に心の傷を癒していく綾乃だが、生家を借金漬けにして没落させた札差への不信感は拭えない。しばしの平穏な日々。しかし、綾乃の存在を嗅ぎつけた坂東志摩守の魔の手は上総屋へと忍び寄っていた。次々とおこる不可解な商売上のトラブル。札差としての信用を失墜させようとする何者かの罠。必死に苦難を乗り切る市三郎や上総屋の面々だが、さらに大きな陰謀が着々と進行しているのだった……。

ジャンル
時代・歴史小説
サイズ
四六判上製
ページ
352P
ISBN
489456-188-3