作家である私は、灼熱のマニラで若いフィリピン人女性に一目惚れをしてしまった。気がつくと、アリスというその娘を、私は、年甲斐もなく夢中で口説き倒していた。月日が経つにつれ、 アリスと私は、もはや離れられなくなっていた。やがて、年の半分をフィリピンで過ごす生活がはじまり、私は、アリスに薬局を買い与えた。だが、そこから少しずつ、何かが狂い始めていった。店の経営は行き詰まり、強盗に襲われ、アリスの嘘が次々と発覚していって……。著者の実体験に基づく傑作長篇。(解説・石塚邦男)
- 推理・ミステリー・サスペンス
- 文庫判
- 304P
- 489456-658-3