山間隔絶の小天地だった遠野。いまなおその面影を残す「五百羅漢」のもとで一人、屍となって東京の独身OLが発見された。遺品のカメラからは、同行するはずのなかった同僚の笑顔が・・・。同行するはずだった宮城留理子はフィアンセと過ごしていたホテルでその報せを受け、熱血刑事・吉田宗平に協力して捜査に乗り出した。二重、三重にはりめぐらされたトリックと、推理の拮抗。彼女はなぜ別の人と一緒だったのか。愛と友情を描いて鮮やかな、内田康夫ミステリー、代表的傑作。
- 推理・ミステリー・サスペンス
- 文庫判
- 384P
- 489456-303-7