長い黒髪を濡らし,汚れた着物姿で山道を歩いていた私を一人の警官が助けてくれた。私の名前は小夜子。それ以外の記憶はない。私はなにものかに導かれて新宿にたどり着いたが,そこには山奥で私を助けてくれた警官がいて,私にこう告げた。「きみは死んだ人間なんだ。人の後ろに立つと,その人間の怨みの中にきみの怨みが入ってしまう」と……。人間の心の闇を描き出す長編ホラーの傑作。
- SF・ホラー・ファンタジー
- 文庫判
- 256P
- 489456-732-6
長い黒髪を濡らし,汚れた着物姿で山道を歩いていた私を一人の警官が助けてくれた。私の名前は小夜子。それ以外の記憶はない。私はなにものかに導かれて新宿にたどり着いたが,そこには山奥で私を助けてくれた警官がいて,私にこう告げた。「きみは死んだ人間なんだ。人の後ろに立つと,その人間の怨みの中にきみの怨みが入ってしまう」と……。人間の心の闇を描き出す長編ホラーの傑作。