その朝,小説家の有坂信は「若い女性の死体,熱浦の海岸で発見。飼い犬と心中か」という新聞記事をみて,驚愕した。夏の終わりに熱浦の海で十数日間毎日顔を合わせていた美貌の女性だったのだ。有坂は,女がライターを海に捨てていたのを思い出し,単独でそれを探し出した。そこにはY・Oのイニシャルが……。ねじれた愛の形を描く「ひと夏の形見」ほか,珠玉の五篇を収録したミステリー傑作集。
- 推理・ミステリー・サスペンス
- 文庫判
- 224P
- 489456-603-6
その朝,小説家の有坂信は「若い女性の死体,熱浦の海岸で発見。飼い犬と心中か」という新聞記事をみて,驚愕した。夏の終わりに熱浦の海で十数日間毎日顔を合わせていた美貌の女性だったのだ。有坂は,女がライターを海に捨てていたのを思い出し,単独でそれを探し出した。そこにはY・Oのイニシャルが……。ねじれた愛の形を描く「ひと夏の形見」ほか,珠玉の五篇を収録したミステリー傑作集。