認知症を患った父親の為に、工業デザイナーへの道を断たれた水沢依奈はロボットメーカーに就職し、介護をしながら功績をあげていたが、突然の異動で特装機体開発室の秘書を命じられる。室長である佐原シンという分裂病質の悪名高いロボット工学者は、認知行動研究用アンドロイドを秘書として置いていた。そこで依奈は、納期遵守のエキスパートとして、佐原の作る「ロボット」の秘書となる――。機体の仕様が明らかになるにつれ技術者達は、それが兵器であると気づき戦慄するが、佐原はルックスのみ不満を募らせていた・・・・・・。製品の引き渡しの際、起動する権限者に佐原は依奈を選び、解除コードを与える。『エスバレー・プワンソン・プティタ』。佐原がコードに込めた、意味とは果たして何なのか?
- SF・ホラー・ファンタジー
- 四六判並製
- 224P
- 978-4-75841130-1