蛍川にある旅館の主・高橋は、激しい地鳴りと震動に飛び起きた!旅館からわずか10メートル手前の道の半分が崩落し、下の温泉街の商家が10数軒、崖崩れの下敷きになっていた。原因はずさんなリゾートマンション建設計画にあることがわかり、高橋は被害者同盟を結成し、不動産会社に賠償請求をすることになった。専門家の指摘により、環境問題に目覚めた高橋たちは、蛍川の山と海と田んぼなどを含めた地域まるごとの改革をすることに・・・・・・。山びと、漁師、教師、農協職員、居酒屋チェーンのオーナー、政治家・・・・・・なども巻き込み、地元の美味しいものを食べながら、楽しく、豊かで美しい町づくりにはげむ姿を描く書下ろし長篇小説。