中国・前漢の時代。匈奴の侵攻に脅かされていた漢は、武帝・劉徹の治世になり、匈奴との交戦への道を進み始めた。衛青、霍去病などの活躍により、優勢に戦局を運ぶ漢軍。だが、匈奴の若き武将・頭屠の奇襲により、霍去病は窮地に追い込まれ、衛青は深い傷を負うことに――。軍を立て直すため、鉄壁の守りを誇る李広に、霍去病への調練を懇願する衛青。李広の屋敷を訪れた衛青は、そこで幼きながら二矢を放つ少年・李陵と出会う。李陵にただならぬ才を感じた衛青は、彼に仔馬を与えるのだった。漢の内政が乱れるなか、迫り来る匈奴との決戦の時。衛青、霍去病、李広たちの運命は!? 北方版『史記』激動の第三巻、ついに刊行!