海辺にある養護施設・愛生園には、「ワケあり」の少年少女たちが収容されている。なかのある少年は、クールに言い放つ。「何が夢かって聞かれたら、この世界をぶちこわすことだって答えるね」。ある少女は、日誌の中で綴る。「登校の途中で、園でない生徒たちの列と出会うこともあります。私たちは、その子たちとは口をききません。登校の列をみだすことを禁止されているからです」。ままならない現実の中で、うつむくことなく生きる彼らに、救いの光は射すのか――。
海辺にある養護施設・愛生園には、「ワケあり」の少年少女たちが収容されている。なかのある少年は、クールに言い放つ。「何が夢かって聞かれたら、この世界をぶちこわすことだって答えるね」。ある少女は、日誌の中で綴る。「登校の途中で、園でない生徒たちの列と出会うこともあります。私たちは、その子たちとは口をききません。登校の列をみだすことを禁止されているからです」。ままならない現実の中で、うつむくことなく生きる彼らに、救いの光は射すのか――。