昭和5年、27歳となった周五郎は、煩悶する日々を送っていた。折しも、アメリカのブラックサンデーに端を発した世界大恐慌の煽りを受け、日本もまた出口の見えない不況にあった時代。文壇へデビューは果たしたものの、思うような作品を生み出せずに苦しみ、焦り、金銭的にも追い詰められて、自暴自棄になる日もあった。しかし、転機は恋と結婚によってもたらされる。改めて書くことが生きることと自らの心に誓った周五郎は、最愛の妻に貧しい暮らしをさせていることに心を痛めながらも、真摯に小説と向き合う過程で、「読んで面白い小説」に活路を見出していく。妻への愛情を糧に、自分の為すべき仕事に辿りつくまでの若き周五郎の日常と心情が赤裸々に綴られた、第一級の文学史資料。
- エッセイ・対談・座談
- 四六判上製
- 216P
- 978-4-75841214-8
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山本周五郎 愛妻日記


