関ヶ原合戦の後、大坂城内では、淀君によって徳川の間者と疑われし者たちの拷問と処刑が連日行われていた。豊臣秀頼の武芸指南役の鈴木樹三郎は、冤罪を被せられた挙句、拷問によって両目を失い、汚物の中に捨てられた。だが、僧侶によって助けれた樹三郎は、彼の許で修行を始めることになる。時を経て禅僧として成長した樹三郎は、朝廷の分裂を防ぐため、豊臣家打倒の秘策を打ち立てる――。暗号解読の第一人者が描く、伝奇時代ミステリーの傑作!
- 推理・ミステリー・サスペンス
- 文庫判
- 432P
- 978-4-75843672-4