幕府の隠密集団・黒鍬組の手先となった、天才的な役者の千代丸は、定町廻同心を演じる日々を送っていた。しかし黒鍬組の怨敵にして、大の芝居好きである幕府の重臣・中野播磨守に千代丸が溺愛されたことから、急遽、芝居興行を打って播磨守の内情を探ることを命じられる。芝居は大評判を呼ぶが、舞台を終えた直後、千代丸は水戸徳川藩の三男坊・敬三郎に攫われてしまう。その男伊達に千代丸は憧れるが、顔に泥を塗られた播磨守は、水戸藩附家老の企みに乗って、敬三郎の跡継ぎ問題に介入し始める。一座の用心棒・センセイの過去にも絡む大難題に、千代丸はどう立ち向かう? 大人気シリーズ、いよいよ佳境へ!