不法侵入の通報を受けた海坂署の寺沢恒彦は、早朝、人気のない商店街へと駆けつけた。不法侵入者は、認知症を患う老女だった。新しい相棒・一ノ瀬明子と捜査を進めるうちに、老女には哀しい秘密が隠されていることが明らかになっていく。やがて現在と過去の殺人事件が複雑に絡み合って……。出世コースから外れた理由ありなふたりが、ささやかで愛しい「幸せ」と人間の尊厳を守るために難事件に挑む、著者渾身の長篇警察小説、遂に文庫化!(解説・小池啓介)
- 推理・ミステリー・サスペンス
- 文庫判
- 464P
- 978-4-75843908-4