「南天」には「難転」、つまり「災い転じて福となす」という意が込められている──縫箔師・咲の職人仲間である修次が世話になった老人・喜兵衛が余命僅からしい。死ぬ前に生き別れになった娘と会わせてやりたいと居場所を探す修次だが、喜兵衛は娘に迷惑を掛けたくないと会いたがらない。ただ喜兵衛は、亡き妻が嫁入り道具として持たされ、大切にしていた筥迫を、今度は自分が娘に贈ってやりたいという。咲は修次と共にその思いを受けて、針を握る──。市井に生きる人々の縁を温かに描く、傑作人情時代小説第七弾!
「南天」には「難転」、つまり「災い転じて福となす」という意が込められている──縫箔師・咲の職人仲間である修次が世話になった老人・喜兵衛が余命僅からしい。死ぬ前に生き別れになった娘と会わせてやりたいと居場所を探す修次だが、喜兵衛は娘に迷惑を掛けたくないと会いたがらない。ただ喜兵衛は、亡き妻が嫁入り道具として持たされ、大切にしていた筥迫を、今度は自分が娘に贈ってやりたいという。咲は修次と共にその思いを受けて、針を握る──。市井に生きる人々の縁を温かに描く、傑作人情時代小説第七弾!