導きの星は私が商業作品として初めて完結させたシリーズものです。
SFでよくある、宇宙人が地球にやってきてコンタクトするというシチュエーションの
向こうを張って、「地球人がよその星へ宇宙人として降下する」話を書いてやろう、
という思い付きから始めました。
その話は、村田蓮爾さんの可愛らしいイラストをいただいてどんどん成長し、ついには地球人と多くの宇宙人がしのぎを削る、大宇宙ドラマとなるまでに膨らみました。それが今、アニメになるというのは、始めたころには思いもしませんでした。多くの方が、主人公の辻本司とアルミティ・バーニー・コレクタの三人娘たち、異星人スワリスの姿に命を吹きこんでくれるのです。よく、子供を嫁に出す親のような気持ちという言い回しが使われますが、私はちょっと違って、子供の学芸会を見に行く親の気持ちですね。うちでは見られない彼らの一面が見られるはず。
新しい舞台に立つ彼らの姿を、読者の皆さんも楽しみにしてください。

銀河に進出して数多くの異星人と邂逅した地球は、
文明の遅れた彼らを宇宙航行種族にすべく“外文明支援省”
を設立。“外文明観察官”を派遣して、秘密裏に援助を開始した。
だが、若き観察官・辻本司と三人の美少女アンドロイドが
発見した「スワリス」との意外な接触(と失敗)が、
やがて銀河全体を波乱へと巻き込んでいく……。
現代日本SFの旗手が描くファーストコンタクトSF。