26万部突破!

今、最も勢いがある時代小説

ーあの世に晦め

今村翔吾/くらまし屋稼業シリーズ

今村翔吾/くらまし屋稼業

人情×決闘×サスペンス

すべてが融合した
傑作エンターテインメント!

「くらまし屋」とは

「いかなる身分、いかなる事情であっても、銭さえ払えば必ず逃がしてくれる。まるで神隠しのように」と市中で噂される、依頼人に新たな人生を歩ませるべく望むところへ連れ出してくれる裏稼業。ただし、その条件として高額の報酬と「七箇条の掟」があり、これが一つでも守られない場合は「この世からも晦まされる」という。ただでさえ関所などで往来の自由が制限される江戸時代。やくざ者や浪人、果ては御庭番を相手に「くらまし屋」は今日も華麗に人々を晦ませてゆく。

くらまし屋七箇条

今村翔吾
Shogo Imamura

1984年京都府生まれ。滋賀在住。「狐の城」で第23回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞を受賞。デビュー作『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』(祥伝社文庫)で2018年、第7回歴史時代作家クラブ・文庫書き下ろし新人賞を受賞。「羽州ぼろ鳶組」は続々重版中の大人気シリーズ。同年、「童神」で第10回角川春樹小説賞を、選考委員(北方謙三、今野敏、角川春樹)満場一致の大絶賛で受賞。「童神」は『童の神』と改題し単行本として刊行。多くのメディアで大絶賛され、第160回直木三十五賞候補、第10回山田風太郎賞候補にもなった。また、『八本目の槍』(新潮社)で19年「週刊朝日」歴史・時代小説ベスト10第一位になり、20年第41回吉川英治文学新人賞受賞。他の著書に『てらこや青義堂 師匠、走る』(小学館)、『じんかん』(講談社)、現代小説『ひゃっか! 全国高校生花いけバトル』(文響社)がある。

今村翔吾

<特別対談> 今野 敏×今村翔吾

大学在学中に作家デビューして、昨年、作家生活40周年を迎えた今野敏。デビューの後、第10回角川春樹小説賞を受賞した『童の神』で、第160回直木賞候補ともなった今村翔吾。角川春樹小説賞の選考委員とその受賞者という立場を超えて、出版不況の中を作家として生き残っていく方策、また創作の手法について語り合っていただいた。

― 今村さんは『童の神』で第10回角川春樹小説賞を受賞され、第160回直木賞候補にもなりました。今野さんは角川春樹小説賞の選考委員のおひとりです。改めてこの賞について伺います。

今野敏(以下、今野) まず、自分の名前を冠した小説賞をまだ生きているのに作っちゃうのがすごいですよね(笑)。その角川春樹社長と北方謙三さんと俺が選考委員なんだけど、この三人、好みがばらばら。意見が分かれると思うでしょ? いやいや、全員一致することが多い。『童の神』も満場一致。だから、今村さんには期待しているんです。

今村翔吾(以下、今村) その言葉を聞いて、ますます生き残らなあかんなという思いが強まりました。僕だけじゃなく、これまでの受賞者は皆そう思っているでしょう。受賞は何百という作品を乗り越えてのことだと思うので、それを書いた人たちに、こいつに負けたんやったらしょうがないと思われるような作家にならな。その責任があると思います。

今野 でも、しんどいよね。今は本が売れないと言われているし、条件は厳しいかもしれない。だからこそ頑張ってもらわないと。小説賞というのは、だいたい十回が終わった時点で何人の売れっ子が出ているかで見ていい。春樹賞を盛り上げるためには今村だと思うわけですよ。

今村 うおっ、プレッシャー……。

今野 それくらい『童の神』は圧倒的でした。有名な酒呑童子や坂田金時といったオールスターを臆面もなく並べて書いちゃう度胸。大したもんだよね。それに、死に際もいい。俺ね、登場人物が死んじゃう物語って好きじゃないんだけど。

今村 僕もあまり好きではないですね。書いているとつらくなります。

今野 なるべく殺したくないよね。っていいながらミステリー書いてるんだけど(笑)。必ず死体が出てくるけど、あれ、“死体役”なんですよ。

今村 わかります。発端の登場だけだと人格もないというか。

今野 そう。この年になると友人や知人の死に向き合うことがある。だけど、現実にあるからといって、小説の中でも死ななくてはいけないということではないと思う。小説って、作家が理想とするパラレルワールドなんだよね。そんな俺も新人のときは現実に引っ張られていたから、坂田金時なんて書けなかったはず。だから、すごいなぁと。しかも違和感なく我々の金時になってくれている。筆力だと思います。

今村 とてもありがたい言葉ですが……、この後どう落とされるんでしょうか。

今野 そのままよ、褒め殺し(笑)。売れたやつは一人一人潰さないとね。いい気にさせて、油断させていかないと。

今村 怖っ!(笑)。

今野 でも、これほど興奮したのは本当に久しぶりでした。最近は他の賞も含めやたらと傾向と対策が取られていて、選考委員をしていてもつまらない。もっと無茶苦茶なものが出てきてほしいと思っています。

今村 そういう意味では、僕は素人だったと思います。誰に習うわけでもなく、ただがむしゃらに書いていただけでした。

今野 それでいいんじゃないかな。俺も習ったことないよ。

今村 試行錯誤しながら書き続け、そこで得たこと、感じたことが血肉になっているのかなと思います。簡単に答えを与えてもらったらだめなこともあるんかと。あと、僕は滋賀に住んでいるんですが、書くということを考えた場合には適度な孤独も大切かもしれへんなと感じています。

今野 群れてるようじゃ、作家としては生きていけないですよ。もし誰かに会いたいのなら、先輩に会いに行くといい。我々はそうでした。

今村 僕、今野先生のサイン会に行きました。実はそこで学んだことがありまして。

今野 おっ?

今村 迷うこともあると思うけど、とにかく書いて物語を進めることが大切と。枝葉なんて後でいくらでも直せるからとおっしゃっていたと思います。だから実際に詰まりかけたときは、話を進めることに集中するようにしています。

今野 作家のタイプにもよるけど、今村君はそっちのほうがいいと思う。まずは頭の中にあるイメージを捕まえることが大切だから。ゲラであんまり直さないでしょ?

今村 物語は直さないかもしれないですね。でも、描写の言葉とかは直しますよ。

今野 描写か。警察小説ではしないんだよなぁ。

今村 確かに。『炎天夢』を読ませていただきましたが、少なかったかもしれないですね。でも、女性のネイルについて書かれていたり、LINEも知ってはって、情報のアップデートをきちんとされている。今野先生、若いなぁと思いました(笑)。

― さらにお二人に共通するのはシリーズものを執筆されているという点です。

今村 この「安積班シリーズ」は自分が警察署の中にいるような感覚になります。乾いた空気感とか人間関係とか、とてもリアルですよね。それにしても三十年ですか。これほど長期にわたって一つのシリーズを書き続けるなんて僕は想像できません。最初からその構想を持たれているんですか?

今野 というのもあるけど、そうじゃないのもある。『隠蔽捜査』は一回こっきりのつもりでした。その前に書いた『ビート』はすごく力を入れて書いたのにぜんぜん売れなくて、これがだめなら何やったって同じだと肩の力を抜いたの。

今村 えっ、それがあんなに続くんですか。ますます想像できない。僕は結末を決めてシリーズを書き始めるんです。ぼんやりですが、こんな終わり方にしたいというのがあって。

今野 俺は決めてないよ、結末。

今村 犯人も決めてないんですか?

今野 決めてない。いや、大まかにこいつにしようかなというのはあるけれど、布石を打っているうちに、どう考えてもこっちを犯人にしたほうが面白いってなると、振り返って齟齬がないか調べて、拾える布石があれば拾って。そうすると、あたかも最初から考えていたかのように、物語ができる。すごいどんでん返しですねなんて言われるけど、当たり前だ、俺だって知らなかったんだから(笑)。

今村 道理で面白いわけだ(笑)。今、二十シリーズくらい持たれているそうですが、中にはしばらく書いてないというのもあると思います。書かなあかんなと思うことはないですか?

今野 あんまりないかな。いつか書きたいとは思うけどね。

今村 その余裕が僕にもほしい!

今野 それはさ、四十年も続けてれば……。

今村 怖いんですよ。作品を出し続けないと忘れられてしまうのではないかと。風邪をひいて数日執筆を休んだだけで不安になってしまうんです。

今野 怖いのは当然。俺だって連載を始めるときは怖い。ちゃんと終えられるのかと思うから。

今村 今野先生でもいまだに怖さがあるというなら、それはきっと消えへんのやな。

今野 うん、消えない。作家の宿命だからしょうがない。

今村 その怖さと戦っていかないといけないんでしょうね。

今野 そう、その連続だよ。だから、辞めるなら今だよ?

今村 うわ、出た!(笑)。

― それでも書き続ける。これもまた、作家の宿命でしょうか。

今野 逆に言えば、怖かろうが、四十年ぐらいやれるってこと。好きならね。

今村 その思いは、一冊出すごとに蓄積されていく感じがします。あー、なんとしても生き残って、僕もいつか若い作家に言いたい、潰すぞって(笑)。

今野 本気だよ! 冗談だと思ってるかもしれないけどさ。そういう気持ちなのよ、プロは。だってライバルだもん。手塚治虫さんは亡くなる直前まで若手のことをコテンパンに言ってたんだけど、悔しいんだよ、やっぱり。その気持ちはものすごくよくわかる。

今村 僕にもありますよ。書店で平積みになっているのは誰の本なのか、売上ランキングはどうかと気になるし。同年代だと特に気になります。

今野 大沢在昌ってのはデビューが同時期で年齢もほぼ一緒なんだけど、あいつは『新宿鮫』でどーんと売れて直木賞も取って。でもあいつがいたんで、悔しくってここまで来たというのもあるよね。へこんだときになにくそと思える存在がいるのは大きいよ。

今村 そうですね。でも今は、ライバルうんぬんの前にとにかく書くこと。二つのシリーズに一生懸命取り組まなくてはと改めて思いました。

今野 たまたまだけど、春樹賞の選考委員はめちゃくちゃ書く二人だしね。量って大事だと思います。三十代の頃、石ノ森章太郎さんに言われたんだけど、質なんて量を書かないと上がらないよと。以来、座右の銘にしています。

今村 はい、頑張ります。今日は勉強になりました。ありがとうございました。

構成=石井美由貴

『花唄の頃へ くらまし屋稼業』
発売記念エッセイ

作家・今村翔吾誕生の秘密と
今作のテーマについての著者エッセイ、
「くらまし屋稼業」の世界を紹介する。


 私が作家になりたいと思ったのはいつ頃だったか。中学二年生くらいの時にはすでにぼんやりと考えており、少なくとも高校の卒業アルバムにある将来の夢の欄には小説家と書いていた。
だが十代、二十代は一度も書こうとはしなかった。私は文芸誌を読むような高校生だった。そこには憧れの歴史小説家たちのエッセイ、対談などが掲載されているのだが、どの先生も口を揃えて、
 ――小説の勉強をするよりも、人生経験を積むべき。
 と、仰っていたからである。小説の勉強が無駄という訳ではない。ただそれよりも大切なことがあるといったような内容であった。そして私はまだその時ではないと本気で思っていた。

 転機が来たのは三十歳の時。きっかけは色々ある。このような時は神様がそう導いてくれているのではないかというほど、様々なことが身の回りに起こるものである。いやもしかしたら、すでに作家を目指す気持ちになっており、どんなものでも「きっかけ」に見えたのかもしれない。

 その中でも大きなきっかけは三つ。一つは教え子からの一言。これはよくエッセイに書いたり、インタビューで答えたり、講演で話したりもする。そこで残り二つのうちの一つを今日は書こうと思う。


 ご存じの方もいらっしゃると思うが、私の前身はダンスインストラクターである。父がイベントやダンススクールを運営する会社を経営していた。内勤で企画運営なども行ったが、現場に出て複数の教室でのレッスンも担当していた。教える相手は主に小中高生。そんなに多くはないものの三、四歳の未就学児や、三十、四十代の自分より年上の生徒もいた。月曜から土曜まで日中は事務所で内勤を行い、夕方から各地の教室に出向いて教える。日曜日はイベントなどに出る。従業員なら完全にブラックであるが、長男で跡取りということもあり修業という側面もあるから仕方ない。全部が全部という訳ではないが中小企業ではよくあることである。

 私は朝の八時や九時から、深夜の二、三時まで平気で執筆するので驚かれることがあるが、この修業時代に比べればマシと思ってしまう。昨今はその言葉自体が使われなくなりつつあるが、「根性」が付いたのは明らかにこの時代があったからだと思う。

 家族経営の方は判るかもしれないが、やはり大変なことも多い。仕事と家族の境目がいつしか失われるし、親子といえども歳を取るごとに考え方の違いも顕著になってくる。私と父の場合は、一度喧嘩になろうものならば肉親だけに互いに甘えもあったのか、派手に言い争うことも多々あった。そんな時にふと、

 ――俺は何故、この仕事をしているのだろう。

 と、思うことが増えてきた。

 私は子どもの頃から父を好きだったし尊敬もしていた。家族であることに誇りも持っていた。だから父を助けたいと思って共に仕事をしていたのだと思う。だが一緒に働けば働くほど父を嫌いに、「家族」でなくなっていくように思えたのだ。そのようなことを考えた時、いつも見つめていた父の背の向こうに、初めて広大な景色が見えたような気がした。

 二〇一四年の秋が過ぎ、冬の香りがし始めた頃、私は父に自らの人生を歩みたいことを告げた。父は当初は反対するつもりだったらしい。ただあることを言った時だけは、止めるのは無理だと思っていたという。

「小説家を目指す」

 私の一言はまさしくそれであった。子どもの頃から本の虫であったこと、いつか小説家になりたいとぶれずに言い続けたことを父も知っている。それにもう一つ。

 高校二年生の頃、学園祭で劇をやることになった。演目は「新選組」で、何とも渋いチョイスをしたものだと思う。その脚本を私が担当することになった。当時はパソコンも使えずに手書きでひたすら書く。時間も無かったので何日も夜遅くまで机に向かっていた。しかもテスト期間中である。普段ならば「勉強もせえよ」などという父であったが、その時だけは何も言わなかった。深夜にふらりとコンビニに出かけて戻ってくると、

 ――腹減ってるやろ。食べるか。

 と、カップのにゅう麺に湯を注いでくれた。私はそのことを鮮明に覚えていたが、父もまた同じだったらしい。その時の私は生まれてから最も真剣で、目を輝かせているように見えたという。

「それを言うたら、しゃあないと思ってた」

 父はそう言って苦笑して酒を呷った。

 こうして私は父の下を離れ、小説家を目指すことになった。そこから昼間に仕事をし、夕方から深夜三時まで書くような日々を過ごし、約二年後にデビューすることになった。

 今回、「くらまし屋稼業」シリーズの第六弾にあたる『花唄の頃へ』が刊行される。この作品では、

 ――人は何歳から大人か。


 と、いうのが一つのテーマになっていく。再来年の三月までは成人は二十歳と定まっているが、選挙権は十八歳以上に下げられ、結婚も男性は十八歳、女性は十六歳以上と少々歪になっている。それぞれに法律が作られた時代が異なるとしても、今まで統合されていなかったのは、大人と子どもの境を明確に示せないところに理由があるように思う。私は人間という生き物に敢えてその境を求めるならば、身体ではなく、心の成長ではないかと思う。そしてそれには周囲と人、あるいは家族との関わりが大きく寄与していると思うのだ。本作ではその辺りが事件を生んでいくことになるので、是非とも楽しみにして頂きたい。

 だとするならば私が真の意味で大人と言えるようになったのは、父の下を離れた三十歳の頃か。法律に照らし合わせれば些か歳を食っているが、存外、人における境はそれぐらいなのかもしれない。そして少なくとも、この父の下に生まれなければ、小説家の私はいなかっただろう。

 毎日父といたのが、今では盆暮れに会う程度。十年近く仕事の話しかしてこなかったことが尾を引いているのか、まだ会話はどこかぎこちない。父も、私も、多忙な日々を過ごしているが、温泉でも一緒に行けたらいいなと、こうして筆を執りながらふと考えている。

人物写真=三原久明
データ作成=三木茂

「くらまし屋稼業」登場人物紹介

くらまし屋

  1. 堤平九郎……凄腕の剣士。疾走した妻子を探すため、この道に。表稼業は飴細工屋。
  2. 赤也……元役者。老若男女、どんな姿にもなれる変装の名人。博打好き。
  3. 七瀬……「波積屋」で働く頭脳明晰な二十歳の女性。軍師的な役割を果たす。

波積屋(くらまし屋の拠点)

  1. 茂吉……主人・料理の薀蓄を語るのが好き。

炙り屋

  1. 万木迅十郎……どんなものでも「炙り」出す裏稼業の男。

  1. 初谷男吏……伝馬町牢問役人。拷問が得意。
  2. 榊惣一郎……無邪気で残酷な天才剣士。
  3. 阿久多……女言葉を使う、鎌鑓の遣い手。

幕府

  1. 篠崎瀬兵衛……宿場などで取り締まりを行う道中同心。
  2. 曽和一鉄……徳川吉宗によって創設された御庭番の頭

シリーズ既刊本一覧(全6巻)

  1. くらまし屋稼業
    くらまし屋稼業
    今の暮らしを捨てたい。
    新しく人生をやり直したい方へ。
    私が命を賭して晦ませます!
    万次と喜八は、浅草界隈を牛耳っている香具師・丑蔵の子分。親分の信頼も篤いふたりが、理由あって、やくざ稼業から足抜けをすべく、集金した銭を持って江戸から逃げることに。だが、丑蔵が放った刺客たちに追い詰められふたりは高輪の大親分・禄兵衛の元に決死の思いで逃げ込んだ。禄兵衛は、銭さえ払えば必ず逃がしてくれる男を紹介すると言うが──涙あり、笑いあり、手に汗を握るシーンあり、大きく深い感動ありのノンストップエンターテインメント時代小説、ここに開幕!

  1. 春はまだか
    春はまだか
    母に一目会いたい――
    「くらまし屋」は、
    少女の切なる願いを叶えるため、
    鬼となる!
    日本橋「菖蒲屋」に奉公しているお春は、お店の土蔵にひとり閉じ込められていた。武州多摩にいる重篤の母に一目会いたいとお店を飛び出したのだが、飯田町で男たちに捕まり、連れ戻されたのだ。逃げている途中で風太という飛脚に出会い、追手に捕まる前に「田安稲荷」に、この紙を埋めれば必ず逃がしてくれる、と告げられるが……ニューヒーロー・くらまし屋が依頼人のために命を懸ける、疾風怒濤のエンターテインメント時代小説、第二弾!

  1. 夏の戻り船
    夏の戻り船
    人生の忘れものを取り戻すために。
    「皐月十五日に、船で陸奥に晦ましていただきたい」──かつて採薬使の役目に就いていた阿部将翁は、幕府の監視下に置かれていた。しかし、己の余命が僅かだと悟っている彼には、最後にどうしても果たしたい遠い日の約束があった。平九郎に仕事を依頼した将翁だが、幕府の隠し薬園がある高尾山へ秘密裏に連れて行かれる。山に集結した薬園奉行、道中奉行、御庭番、謎の者……平九郎たち「くらまし屋」は、将翁の切なる想いを叶えられるのか!? 大人気時代エンターテインメント、堂々のシリーズ第三弾。

  1. 秋暮の五人
    秋暮の五人
    掟を破る者は、容赦せぬ。
    八朔の日、亥の刻。芝湊町の土蔵に、見知らぬ者の文で呼び出された男たちが、密かに集まってきた。骨董商の仁吉、役者の銀蔵、寄木細工職人の和太郎、浪人の右近、板前の壱助。文の差出人は果たして誰なのか? 五人が呼び出された真の理由とは? 一方、虚の一味、初谷男吏と榊惣一郎は仕事をしくじり、高尾山から江戸市中に戻ってきた。めくるめく展開に一瞬も目が離せない。まさかのラストに、驚愕すること間違いなし。最強の決闘あり、ミステリーあり、人情あり……無敵のエンターテインメント時代小説、熱望の書き下ろし第四弾。

  1. 冬晴れの花嫁
    冬晴れの花嫁
    もう一つの人生を夢見た男。
    その命をかけた依頼にくらまし屋は――
    「一日だけ、儂を晦まして欲しい」──飴売りの仕事を終え、日本橋の波積屋で鮃の昆布締めと肝を肴に一杯やっていた平九郎の元に、口入れ屋の坊次郎が訪ねてきた。幕府御庭番の曽和一鉄という男が、くらまし屋に仕事を依頼したいと話を持ちこんできたという。なんと依頼主は、老中松平武元──。虚、御庭番、道中奉行……次々とすご腕の遣い手が現れる中、くらまし屋は、殿さまの命をかけた想いをかなえることができるのか!? 大人気シリーズ第五弾、益々絶好調。

  1. 花唄の頃へ
    花唄の頃へ
    人は過ちを悔い、戒め、
    己の掟として心に刻む。
    三郎太、蘭次郎、幸四郎、林右衛門の四人は大旗本の次男、三男。いわゆる部屋住みの身分で、半分無頼の悪仲間であった。ある晩、酒場で盛り上がった帰り道、三郎太が何者かに腹部を深々と刺され、首を掻き切られて殺された。彼は、一刀流の皆伝で剣の達人。いったい誰が、何の目的で!? 自らも狙われるかもしれないと怯えた蘭次郎たちは、各々身を守るために、裏の道を頼るが……。裏稼業の必殺仕事人たちが、己の掟に従い、命を賭けて戦う。大人気シリーズ、熱望の第六弾。

童の神

●第160回直木賞候補作

童の神

「候補中、娯楽性はナンバーワンだ。」
東野圭吾(オール讀物2019年3・4合併号「直木賞選評」より)

「世を、人の心を変えるのだ」「人をあきらめない。それが我々の戦いだ」――平安時代「童」と呼ばれる者たちがいた。彼らは鬼、土蜘蛛……などの恐ろしげな名で呼ばれ、京人(みやこびと)から蔑まれていた。一方、安倍晴明が空前絶後の凶事と断じた日食の最中に、越後で生まれた桜暁丸は、父と故郷を奪った京人に復讐を誓っていた。そして遂に桜暁丸は、童たちと共に朝廷軍に決死の戦いを挑むが――。差別なき世を熱望し、散っていった者たちへの、祈りの詩。
第10回角川春樹小説賞(選考委員 北方謙三、今野敏、角川春樹 大激賞)受賞作にして、第160回直木賞候補作。

今村翔吾著作累計100万部突破!

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